2025 年の天文現象

太陽    :第25期の活動は次第に活発となり、昨年か今年が極大のピークかも?と言われています。
       昨年は、フレアが何回も起こり、日本でも、低緯度オーロラが見られたりしましたが、今年はどうでしょうか?
                  太陽面では、北緯、南緯とも20°くらいのところに、次々と黒点群が現れていますが、ときおり、赤道あたりにも群が現れたりしています。
       また、太陽はガス球なので、高緯度ほど自転の速さが遅くなります。ところが、同じ緯度でも、まれですが、他より速い自転速度の群が出現し ます。
       太陽黒点の観測をしておられる方は、単極性の群の自転角速度(°/日)を測定してみて下さい。自転角速度の測定は、最小自乗法を使う方法 があります。
       ゆくゆくは、論文の形で公開したいと思います。
                    スケッチから位置を測定するには、太陽面経緯度図を使いますが、岐阜天文台版としても、昨年末に公開したものがあります。
                    これは、中心部経度でW60°〜E60°までを、2°間隔で経緯線を引いたものです。よければ使ってみて下さい。(pdfファイルです)
                    フレアや、太陽風については、
宇宙気象予報などを見て下さい。
                  日食は、2回起こるが、3月29日と9月22日のいずれも部分日食で、残念ながら日本からは見られません。

             :皆既月食が3月14日と9月8日に起きます。
      
このうち、3月14日は、14:09〜17:48ころで、皆既は15:25〜16:31ころ。
       9月8日は、夜半過ぎで、1:27〜4:56、皆既は、2:30〜3:53です。
彗星         :今年5等星より明るくなる可能性のある彗星は、ほとんどありません。

水星     :夕方の西空 3月上旬、6月末から7月上旬が地平線から15°くらいになる。
                   明け方の東空 8月下旬、12月初旬。
       3月1日には、細い月の近くに来るので観測好機。
                     彗星の周回探査計画が進行中で、欧州宇宙機関(ESA)とJAXAの共同開発の探査機が12月に彗星の周回軌道に入る予定です。

金星     :3月上旬までは宵の明星で、観測好機です。高度も日没時に30°以上あります。
                    3月21日に内合となり、そこからは明けの明星で、5月から10月までは高度は20°以上あります。
       アルデバラン、レグルス、スピカ、アンタレスと次々に接近しますが、特に、9月19日のレグルスとの接近は、間が30′程しかないという接近で、月齢27の細い月とも1°以内の接近となるため、写真対象としてもおもしろいでしょう。

火星     :今年は、1月12日が衝で、2年ぶりの接近になります。観測好機ですが、小接近に当たるので、最大でも、視直径は、15″程度で、木星の1/3程度で す。1月には、双子座にあって、この頃の空には、冬の1等星が6個、夜半過ぎると、春の1等星も昇ってくるので、全天が壮観です。

木星    :今年は、おうし座から双子座に移ってきて、冬の星座の中で輝きます。
                  冬の星座が見られるようになる春までと、晩秋以降は観測高度が次第に高くなり、観測好機となります。

土星      :今年は、輪を真横から見るようになり、何度か、輪の見えない土星が見られます。
       3月24日には、輪の平面が地球を通るため、輪を真横から見ることになり、輪が見えなくなります。
                     また、5月7日には、輪の平面が太陽を通ることになり、この時は、輪が照らされなくて見えなくなります。

流星群   :1月−−−しぶんぎ座(4日0時ころ極大予想、今年は月が沈んだ後なので、好条件です)
                   8月−−−ペルセウス座 (13日5時頃が極大予想)。今年は下弦の月があって、条件は悪いです。

       11月−−−しし座(18日3時ころ極大。 新月前の月なので、条件は最良)
       12月−−−ふたご座(14日17時ころ極大。月齢23の月があるが、影響は少ないでしょう)

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